登記懈怠には制裁金が課せられることがある

分かりやすくするためタイトルでは罰金という単語を用いましたが、正式には過料という行政秩序の維持の見地から課せられる制裁金で刑罰ではありません。従って前科になるものでもありません。

会社の役員はじめ、会社に変更が生じると登記が必要となる場合がありますが、この登記には2週間の期間制限が設けられています。

期間を経過しても登記申請はできるのですが、あまり遅くなると先述の過料が課せられることがあります。

多いのはやはり役員の変更です。

任期が切れて重任の登記をしておかなければならなかったのに、忘れて長いこと放置してしまったというケースが挙げられます。このなすべき登記をしないことを登記懈怠と呼びます。

登記懈怠に対する制裁は法律上は100万円以下の過料とされていますが、そこまでの実例は聞かないものの、10万円超えというケースは聞くところです。

懈怠した期間が5、6年ほどでも、同程度の額の過料を科せられたというケースはあります。

日々の忙しい業務の中、なかなか任期云々には気が回らないでしょうが、つまらぬ出費を避けるためにも、時々、登記忘れがないかをチェックするのが良いでしょう。

 

※登記懈怠が更に長期間にわたると、会社が解散したものと見なされることがあります。

【みなし解散】登記を忘れていたら、会社が解散したことにされていた